子宮筋腫・子宮内膜症
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子宮筋腫

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子宮筋腫とは

子宮筋腫とは子宮のいろいろな場所にこぶができる病気です。もともと子宮を構成している筋肉が「こぶとりじいさん」のこぶのように1~個数・多い時で数十個できるものです。
この子宮筋腫がなぜ出来るかは、現在の所まだはっきり分かってはいません。ただその成長には女性ホルモンが関係している事は間違いないようです。

子宮筋腫は成人女性の4~5人に1人はあると考えられています。そのうちかなりの方々は自覚的な症状がありません。

こぶが出来て少しずつ大きくなる事があります。





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子宮筋腫の症状

  • 経量の増加
    自分の出血量は他人とは比較できにくいものです。以前に比べ出血量が多くなってきた方。血の塊り(レバー状の事があります)が出てきた時などは要注意です。

  • 月経の延長
    今まで5~7日間だった出血が10日以上つづくなど。

  • 痛み
    月経時腹痛や腰痛がある時。月経の時以外でも痛みのある事があります。
    なお月経痛がくる病気は他に子宮内膜症があります。

  • 不正出血
    月経の時以外に出血や茶色のおりもの(帯下)がある時があります。

  • 貧血症状
    月経量が多かったり、少量の出血でも長くつづいた時は貧血症状が出る時があります。
    めまい、立ちくらみ、疲れやすいなどの症状が出る時があります。

  • 膀胱の圧迫症状
    子宮のすぐ上にある膀胱が子宮筋腫のため圧迫されて、おしっこががまん出来なくなったり、トイレに行く回数が増える事があります。

  • お腹の腫瘍感
    子宮筋腫が大きくなると、自分でお腹をさわると腫瘍がある感じが分かる時があります。

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子宮筋腫の診断

― どんな方法で子宮筋腫と診断されるのでしょうか―

1. 婦人科の検診 内診など
2. 超音波検査

これらの検査で大よそ子宮筋腫か、その疑いがあるかが分かります。

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子宮筋腫の出来る場所について

― 子宮筋腫は子宮のいろいろな所に出来ます ―





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子宮筋腫と言われたらどうしたら良いでしょう。

子宮筋腫があれば全て治療をうけなければいけないという訳ではありません。
定期的な検診をうけるだけでも良い方の方が多いと考えられています。


  1. 医師のお話を聞きましょう。
    • 現在の子宮筋腫の大きさ、位置、数、大きくなりそうか等
    • 将来何か生活の上で不便な事がおこりそうかどうか。
      出血が多くなる、貧血になる。
    • 現在の時点で通院し経過を観察するだけで良いか。
      何らかの薬剤による治療が必要か、あるいは手術が必要か等
  2. 医師とお話をした上で、どういう治療をうけるか自分なりに考えられる事が大切です。
    自分で考える。家族の人と相談する。セカンドオピニオンを聞くなど。
  3. 治療が必要と判断された時は、医師と治療方法についてお話をしましょう。
    また治療は必要ないものの、定期的な通院が必要な時は、具体的な通院の期間についてお話をしましょう。
  4. さらに必要と判断された時はいろいろな検査をうけましょう。
    医師からお話があるのが普通です。

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子宮筋腫の検査

― 子宮筋腫、あるいは子宮筋腫の疑い、と言われたら、どんな検査がすすめられるのでしょうか ―


  1. MRI、CTなどの影像による検査

  2. 貧血検査
    子宮筋腫に貧血はつきものです。

  3. 腫瘍マーカー検査
    子宮筋腫によく合併しておこる、子宮内膜症がないかを調べる時に役立ちます。

  4. その他の血液検査

  5. 子宮卵管造影検査をすすめられる事があります。

  6. 子宮鏡検査をすすめられる事があります。
    特に粘膜下筋腫が疑われる時

  7. 子宮癌検査
    念のため検査をすすめられる事が多いようです。

  8. 心電図検査
    貧血が強度の時は心電図に異常が出る時があります。

  9. その他必要に応じて検査をすすめられる時があります。
    なお子宮筋腫の時には、これらの検査全てが必要だという訳ではありません。

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子宮筋腫と更年期

  • 子宮筋腫は更年期になると小さくなるのが普通です。
    このため更年期近くの方は、お薬を使用する事で更年期に逃げこもうという治療が試みられる事があります。
    血液中のFSHというホルモンが高ければ、更年期が近いという一応の目安になる事があります。

  • しかしこの年代で子宮筋腫がだんだん大きくなる方は逆に要注意です。
    僅かですが子宮筋腫が悪性化する事があります。
    悪性化した子宮筋腫の場合、手術前に悪性と診断されるタイプは稀な事と考えられています。しかし手術後顕微鏡で詳しく調べると、将来悪性化する可能性がある子宮筋腫だったと言われる事は意外と多く経験されているようです。これらのタイプは更年期後も少しずつ大きくなる事がある可能性があります。
    ある一定以上の大きさの子宮筋腫のある方は、「医師から『もう大丈夫ですよ』」と言われるまでは通院していた方が良い理由がここにあります。

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子宮筋腫の治療

何らかの形で治療をうけられた方が良いという方がいます。
子宮筋腫の治療法には次のようなものがあります。



  1. お薬を用いる方法<
  2. 手術
  3. 子宮に行く栄養血管を止める方法
  4. 超音波を用いた方法
  5. 自覚的な症状だけをとり除く方法
    痛み、貧血症状など。

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子宮筋腫の治療-1.お薬を用いる方法・種類・使用方法・副作用


  1. お薬にはどんなものがあるでしょうか。
    • 身体の中の環境が更年期と似た状態になると子宮筋腫が小さくなります。
      1. 脳からでて、卵巣ホルモンを働かせるホルモン(脳下垂体ホルモンといいます)の作用を抑えるお薬があります。(Gn-RHアナログといいます。)
      2. 男性ホルモン様の作用のあるお薬があります。
    • 妊娠した時に似たホルモン状態になると、子宮筋腫の症状が軽くなる時があります。
      卵巣から出る黄体ホルモンというお薬や、ピルが用いられる時があります。
    • 漢方薬が有効な時があります。

  2. 実際のお薬について
    • 更年期に似た状態になるお薬
      1. お薬の種類-2種類のお薬があります。

        a) Gn-RHアナログ

        ◆これらのお薬は子宮筋腫を小さくする事ができます。しかし完全になくなってしまう事はないと考えられています。

        ◆お薬にはいろいろな種類があります。

        ○1ヶ月に1回の注射薬
         酢酸リュープロレイン(商品名 リュープリン)
         酢酸ゴセレリン(商品名 ゾディラックス)
         酢酸ブセレリン(商品名 スプレキュアMP)

        ○1日2~3回用いる点鼻薬
         酢酸ブセレリン(商品名 スプレキュア、イトレリン)
         酢酸ナファレリン(商品名 ナサニール、ナファレリール)

        b) 男性ホルモン様作用のある薬剤

         ダナゾール(商品名 ホンゾール、ダナンカプセル)など


      2. これらのお薬の使用期間

        ・概ね6ヶ月位が一般的な使用期間です。

        ・男性ホルモン様の作用のあるお薬は使用量を少な目にして、少し長く用いられる時があります。


      3. お薬には副作用が出る時があります。

        ・更年期に似たような症状が出る時があります。
        頭痛、肩こり、ホットフラッシュ、寝汗、イライラ感、うつ気分などこれらの症状が出た時には、症状をおさえるお薬があります。

        ・肝臓の機能が低下する時があります。
        検査をすると分かります。

        ・体重が増える時があります。

        ・茶色の色素沈着が出てくる時があります。

        ・粘膜下筋腫の時は逆に出血が止まらなくなる時があり使用できない時があります。

        ・将来骨粗鬆症になる可能性が少し高くなる時があります。


      4. 副作用が起きないように予防する方法がいろいろ考えられています。

        ・例えば治療中あるいは治療後に骨粗鬆症に用いられるお薬を内服しておく。
        (いろいろなお薬があります)

        ・食事に関する指導をうける。

        ・日光浴をしながら運動する。(紫外線には気をつけましょう)


    • 卵巣から出る黄体ホルモンという成分の入ったお薬や、ピルが用いられる時があります。

      1. これらのお薬は、月経痛を軽くしたり、量を減らす事が出来ます。 また月経が規則的に来ますから、心の準備が出来るという利点もあります。但しこれらのお薬で子宮筋腫が完全になくなる事はありません。
        またピルの場合は中に含まれる卵胞ホルモンというホルモンの働きのため子宮筋腫が大きくなる時があります。このためピルを用いるとしても、不愉快な症状を抑えるため一時的に用いるだけ、という時もあります。
      2. お薬の副作用にも気をつけましょう。

        ・40歳以上の方は長期間の使用はあまりおすすめできません。

        ・お薬によってはあまり長期間内服すると、乳癌になる可能性が高くなるという研究があります。

        ・まれに肝臓の機能が低下する時があったり、血液が固まりやすくなったりすることがあります。これらは検査で分かります。

        ・体重が増える方がいます。

        ・内服する時に胃がもたれ飲みにくいと感じる時があります。また吐き気が強く出る時があります。

        ・ニキビ様の発疹が出る時があります。

        ・長期間用いると狭心症や心筋梗塞の確率が高くなる時があります。

        ・タバコを吸われる方はこれらのお薬の使用は感心しません。タバコを止められて使用するのが原則です。


    • 漢方薬もいろいろな種類が試みられています。医師や漢方の専門家とお話をする事が大切です。

  3. お薬を使った後はどうなるのでしょうか。

    1. お薬が非常によく効いて子宮筋腫が小さいままの時があります。
      更年期に近い方、更年期に入った方の治療の時はこうした事がよく起こると考えられています。
    2. お薬を使用しても再発する事があります。
      1. 前回有効であったお薬を再度すすめられる時があります。
      2. より強い効果があると考えられるお薬がすすめられる時があります。
      3. 一方で症状が進むまで、対症的な治療がすすめられる時があります。例えば痛い時に鎮痛剤を使用するなど。
      4. 手術やUAE等お薬以外の方法がすすめられる時があります。

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子宮筋腫の治療-2.手術による方法・手術はどんな時すすめられるのか・方法(全摘手術・核出手術)

1.子宮筋腫はどのような状態になったら手術をすすめられるのでしょうか。

医師は主に次のような症状があると手術をすすめる事が多いようです。

  1. 子宮筋腫が大きくなった時
  2. 大たい通常の大きさの4~5倍が1つの目安になると言われております。また急速に大きくなるようなタイプの時。
  3. 子宮筋腫による出血が多く、貧血が強くなった時
  4. 月経痛が強く我慢が出来ない時
  5. 子宮筋腫が原因で発熱や痛み、周囲の臓器への圧迫症状が強い時
  6. 子宮筋腫が原因で赤ちゃんが出来にくい時。子宮筋腫の「こぶ」だけ取ると、赤ちゃんが出来る可能性があると考えられる時。

2.手術方法にはどんな方法があるでしょうか。

手術をする対象で2つの方法があります。

  1. 子宮を全部とる手術(子宮全摘術といいます)


    子宮を全部とるので子宮筋腫の再発はありません。

  2. 子宮筋腫のこぶだけをとる手術(子宮筋腫核出術といいます)

    こぶだけをとるのですから手術後月経が来ます。赤ちゃんを産むことも可能です。

    子宮筋腫が赤ちゃんが出来にくい原因になっている方におすすめする手術です。




    子宮筋腫が赤ちゃんが出来にくい原因になっている方におすすめする手術です。

    こぶだけをとる手術ですから再発することがあります。
    1個だけしか筋腫がない方は再発率が低いのですが複数個あった方は再発する率が比較的高いと考えられます。
    再発する可能性があるか、あるとしたらどの程度かは医師とよくお話をしましょう。


3. 実際の手術の方法

  1. 子宮全部をとる手術

    お腹を切る開腹手術と膣式手術があります。また腹腔鏡下手術と膣式手術を組み合わせる方法もあります。

    ・赤ちゃんを希望されない方で、子宮を全部とらなければいけない方にすすめられます。

    ・手術方法には幾つかあります。

    ・その手術方法のメリット、考えられる副作用、いつ頃から普通の仕事が出来るか等よくお話をしておきましょう。


    1. 開腹手術―お腹を切る方法です。

      お腹を縦に切る時と横に切る時があります。

      あまり子宮筋腫が大きい時や癒着が予想される時は縦に切ることがすすめられる時があります。

      切開の方法は医師とよく相談しましょう。

      切開してお腹の方から子宮をとります。




      子宮全部をとらないで子宮の出口の所だけ残して子宮本体をとる手術です。
      この方法がすすめられる事は最近は少ないのですが、癒着が強い時はこの方法が選択されることもあります。

    2. 膣式手術  膣の方から子宮をとる方法です。
      お腹に傷がつきません。あまり大きいものや、癒着の強い時は、この方法ではとれない時があります。
    3. 腹腔鏡を利用する手術
      お腹に小さな穴をあけて、腹腔鏡を入れ、子宮の周りを切除し、最後に膣式に子宮をとり出す手術もあります。



      手術方法については、子宮筋腫の大きさ、癒着がありそうか、子宮内膜症の合併はないか、お産を経験しているか、などいろいろな条件によってかわる可能性があります。
      医師とよく相談しましょう。
      お腹をわずかな傷がつくだけです。
      お腹に小さな穴をあけ、ここから細い管を入れて手術をします。
      開腹術に比べ傷が小さく、術後の入院期間が短くなるという利点があります。

  2. 子宮筋腫のこぶだけをとる手術
    ― 子宮筋腫核出術といいます ―
    1. この手術は手術して子宮筋腫こぶの部分をとってもまた別の部分に子宮筋腫が再発することがあります。
      このため次のような症状に悩む方にすすめられています。

      基本的には子宮筋腫のこぶが、赤ちゃんをつくる為に邪魔になっている時(不妊の原因になっている時)。子宮筋腫をとる事で妊娠する確率が高くなると考えられる時。

      妊娠した時、流・早産の原因になりそうな時

      「こぶ」自体が痛みや発熱、強い不正出血の原因になっている時


      こぶは予め超音波検査やMRIで子宮のどこに、何個位あるか調べておきます。
      手術をした際に、目で見える筋腫の他、MRIで予め確認されている筋腫を切除します。また開腹手術の時は子宮表面を触って、子宮の筋肉の中に隠れている筋腫も探し出して全て切り取ろうと試みられるのが普通です。
      子宮筋腫核出後の妊娠率についてはいろいろな研究が出ています。
      手術後約50%の方が妊娠されるというデーターがあります。
      ただし手術をうける方の年令、子宮筋腫の出来ている位置、大きさ、数、他の病気の合併(子宮内膜症)などにより妊娠率に差が出てくる可能性があります。
    2. 手術の方法は3つあります。
      1. 開腹手術
        大きな筋腫がある時、多数の筋腫がある時はこちらの方法がすすめられる時があります。
      2. 腹腔鏡下での手術
        手術前の検査で可能と判断されたら腹腔鏡下手術で「こぶ」をとる事が出来ます。
        腹腔鏡下の手術は利点がとても多くて良いのですが、手術に伴う副作用が無い訳ではありません。手術前の十分な検査と、考えられる副作用について医師との十分な話し合いが大切です。
        但し開腹手術の時も手術後の副作用の可能性があります。
        例えば出血、手術後の腸の動きが一時的に悪くなる事がある等。
        手術に関して詳しいお話があるのはどの手術でも同じです。

      3. 膣式の手術
        膣式に「こぶ」だけをとる方法をすすめられる時もあります。
        手術方法の選択は「こぶ」の出来ている場所、大きさ、数、どの位の深さまでいっているかによって決められます。膣式にとれる筋腫は限られたものと考えた方が良いでしょう。
        医師とよく相談しましょう。
        子宮筋腫核出術の前に子宮筋腫を小さくするお薬(Gn-RHアナログ)を用いて、予め子宮筋腫を小さくしておき、その後手術をすすめられる時があります。
        これは予め子宮筋腫を小さくする事で、手術をし易くする、出血量を少なくする、などの効果があります。これらのお薬を使用する時は医師から予めお薬の使用目的と副作用の可能性などのお話があるのが普通です。

      4. 子宮鏡下の手術
        粘膜下筋腫の場合、子宮鏡という内視鏡を入れて、内視鏡下に筋腫だけをとる手術がすすめられる時があります。
        粘膜下筋腫は子宮の中の赤ちゃんが入る場所に出来るため、子宮鏡という器械を入れると、筋腫の状態を細く見る事ができます。
        可能だと分かればこの子宮鏡で観察しながら粘膜下筋腫をとる事が出来ます。しかしこの方法では不可能と判断される時もあります。医師とよくお話をすることが大切です。
        大きさや数により日帰りから数日の入院で帰る事ができるのが普通です。

4. 手術後に何か心配な事はおきないでしょうか。

  1. 子宮全摘の場合卵巣が残るのが普通です。子宮そのものはホルモンを出す臓器ではないので、手術をしたからといってホルモン不足の症状が出ることはありません。
  2. 子宮は女性のシンボルですから、それがなくなった為、心にひっかかりが出来る方がおられます。その時は医師と相談しましょう。
  3. 子宮筋腫のこぶだけを取られた方(子宮筋腫核出術)は、定期的検診をうけ再発がおきないかみてもらいましょう。
  4. 手術後に傷が痛む時があります。盲腸の傷跡が寒い時に痛むのと同じです。
  5. 手術後、性生活について心配される方がおられます。膣の中は手術前と全く変わりがないので変化がないのが普通です。
  6. どんな手術をしたか、開腹術か腹腔鏡下手術か、癒着があったか、手術前の体力が十分であったか、その他いろいろな条件によって手術後の回復力や療養の程度がかわります。また手術後の仕事の内容等も関係します。手術後の生活指導については医師とよく相談しましょう。
    仕事の復帰の目やす、食事、アルコール、夫婦生活など

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子宮筋腫の治療-3.子宮に行く栄養血管を止める方法―UAE法―・方法・メリット・副作用

UAE - Uterine Artery Embolizationといいます。)

  1. 方法
    子宮に行っている栄養血管を止める事で、栄養血管に支えられている子宮筋腫を縮小させる方法です。
    もともと子宮がんの方の治療としては用いられていた事がありますが、1990年頃から子宮筋腫の治療としても用いられるようになってきました。



    子宮に行く血管(子宮動脈)は、もともと子宮に栄養を与える血管ですが子宮筋腫の中にも入り、子宮筋腫を育てる血管でもあります。

  2. UAEのメリット
    1. 何回かお腹の手術をしていて(例えば、子宮筋腫核出術など)もう開腹手術はしたくないという時は大きなメリットがあります。
    2. 大ていは子宮筋腫が大幅に小さくなりますから子宮筋腫の症状は改善します。どの程度まで小さくなる可能性があるかは医師とよくお話をしましょう。
    3. 股の動脈から細い管を入れるだけですからお腹に傷は出来ません。
    4. 子宮筋腫が小さくなることで、妊娠し易くなる事があります。但し現在の所、子宮筋腫が原因の不妊に対してはこの方法は積極的にはすすめられてはいない病院もあります。一方この治療の後に妊娠される方はおられます。(副作用の所をごらん下さい)
      赤ちゃんが欲しい方の治療については、医師とよく御相談下さい。
    5. 入院期間も短期間で済む事が大部分です。

  3. UAEの副作用
    1. 治療後に強い痛み、発熱がおこる事があります。
    2. まれですが治療後多量の出血がおこる事があります。粘膜下筋腫の方はさけられた方が宣しいとの考えがあります。
      なおUAE治療後に大量の出血があった場合はいろいろな治療が試みられます。UAE治療の前に主治医とよくお話をされ、効果、副作用の可能性、もし副作用が出たらどんな治療法があるかよくお話をされる事が大切です。
    3. 子宮筋腫が小さくなる事は確かですが、個人差があり、再発する可能性もあります。
    4. 保険が効かないため費用がかかります。
      費用については各病院にお問い合わせ下さい。

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子宮筋腫の治療-4.超音波を利用する方法

最近始まった治療法ですが①治療が出来る施設がまだ限られている。②数や大きさでは不可能な時がある。③保険がまだ効かない等の点があります。予め医師との話し合いが大切です。

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子宮筋腫の治療-5.自覚症状だけをとり除く方法

症状に合わせてお薬を用る方法です。


  1. 不正出血がある時、月経が長引く時、ホルモン剤を中心に出血を止める。
  2. 貧血がある時 (レディースケアネットの貧血のページをごらん下さい)
    増血剤を用いる
  3. 痛みがある時
    鎮痛剤を用いる

なお子宮筋腫と不妊については不妊症のページをごらん下さい。